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高性能ソリッドカーバイド工具の効率的な加工。

幾何学的に画定された刃先を用いた機械加工は多くの場合、部品製造バリューチェーンにおける最終加工段階の1つとなっています。 そのため、使用されているツールの品質が高いことが、最適化済みの研磨工程の工程安定性を確保する事に繋がります。

焼結カーバイドブランクから始まるソリッドカーバイド切削工具製造のプロセスチェーンは、研磨、開先加工、コーティング、引き続きの仕上げから構成されます。 カーバイド工具の研磨にはダイヤモンド砥石が使用されますが、ワークの硬度が高い場合はこうした砥石でも摩耗する可能性があります。

自動砥石測定装置で効率的な製造を

砥石などの冶具の摩耗は、ワークを適切な形状に研削できるように、定期的に修正します。 通常、機械のオペレータは、工具に求められる幾何学的寸法を維持するために、現在の工具形状を考慮しながら、砥石データを製造工程の枠内で手動修正します。 WALTER HELITRONIC VISION 400 L などの自動砥石ホイール測定装置を使用すると、タッチ測定により砥石ホイールの摩耗を自動的に測定し、正確に文書化して補正することができます。 測定は製造工程中に実行されます。

送り量の最大化

工具の負荷は接触比によって異なります。また、最適な最大負荷をユーザーが手動で調整することは非常に困難で、なおかつ研削工具のポテンシャルの最大使用がサイクルタイムを最小化するための前提条件となります。

そこでのソリューション - HELITRONIC TOOL STUDIOの拡張として利用できる「送り量オプティマイザー」によって、理想的な送り制御ならびにホイールと機械の負荷の調整が可能になります。 まず、段階的なシミュレーション分析により、ホイール負荷のプロファイルが画定されます。 その後、機械加工経路全体にわたってホイールの負荷が一定に保たれるように、送りが最適化されます。 工具の種類に応じて、最大30%の時間短縮が可能です。

WALTERがお客様の工具製造を最適化するためにどのように役立つかを示す2つの例をご紹介します。 WALTERのご連絡先では、最適化のためのさらなるヒントとソリューションをご提供しています。

実地経験を活用

ディルク・ビアマン教授はGrinding Symposium 2014(研磨シンポジウム2014)で「ソリッドカーバイド高性能ツールの効率的な製造のための開発」という画期的なプレゼンテーションを行いました。 また同氏は「Motion Magazine」誌の2014年5月号で自らの知見を公開しています。ぜひご一読ください!

 

原著は、UNITED GRINDINGグループの「Motion Magazine」誌の2014年5月号に掲載されました。